SmartHRの転職難易度は高い?職種別の応募条件と面接で落ちやすい答え方を解説

SmartHRへの転職を考えたとき、自分の経歴で選考に進めるのかは気になる点です。SmartHRは書類選考の通過率や倍率を公開していませんが、営業やカスタマーサクセスの募集要項には、求人ごとに必須の経験が書かれています。

営業とカスタマーサクセスの転職難易度は高めです。業界未経験可と題したエンタープライズセールスの求人でも、法人向け無形商材の新規営業3年以上と、営業成績上位に入り続けているか複数回の表彰が必須条件です。

この記事を読むと、自分の営業やカスタマーサクセスの経験がどの求人の必須条件に届くかを、公式の募集要項と照らして判断できます。選考の流れと、面接で落ちやすい答え方も解説します。

SmartHRの転職難易度

中途を中心に毎年300人以上を採用しているSmartHRですが、営業やカスタマーサクセスの転職難易度は、募集要項の必須条件の水準から見て高めです。書類選考の通過率と倍率は公開されていないため、難しさを測る材料は募集要項になります。

中途向けの営業職の求人の多くは、必須条件を業界ではなく法人向け営業の経験年数で書いています。フィールドセールスやエンタープライズ領域のインサイドセールスは、無形商材の法人向け新規営業を数年続けた経験を求めます。これに対し、カスタマーサクセスのSMB領域は業界の指定があります。カスタマーサクセス、IT・SaaS業界での営業、SEとしてのシステム導入・顧客折衝のいずれかの経験が必須です。

経験に加えて、どの募集要項もミッションやバリューへの共感を必須条件に入れています。SmartHRが行動指針として掲げるバリューは次の3つです。

  • まずやってみる人がカッコイイ
  • 人が欲しいものを超えよう
  • ためらう時こそ口にしよう

バリューに合う行動ができているかは、入社後の人事評価の項目にも組み込まれています。

選考には、面接に加えてリファレンスチェックの工程があります。

必須条件に届く人にとって、採用の間口は狭くありません。エンジニアなども含めた会社全体の新規採用者数は2023年が301人、2024年が441人、2025年が327人で、中途採用比率は2023年と2024年が100%、2025年は97.4%です。営業やカスタマーサクセスに限った採用人数は公表されていません。公式採用サイトの募集職種も、新卒向けを除いて78件あります。

職種別の応募条件

ビジネス部門はマーケティング、インサイドセールス、クロージング(フィールドセールスが担当)、カスタマーサクセス、サポートの順に分業しています。営業組織は担当する顧客の従業員数で事業本部が分かれています。

グロース事業本部は200名以下、コマーシャル事業本部は201〜500名、ミディアム・エンタープライズ事業本部は501〜2,000名、エンタープライズ事業本部は2,001名以上の企業を担当します。求人名のSMB領域はグロース事業本部とコマーシャル事業本部、エンタープライズ領域はミディアム・エンタープライズ事業本部とエンタープライズ事業本部を指します。

2026年10月2日時点のSmartHR公式の募集要項のうち、営業とカスタマーサクセスの主な求人は9件です(第二新卒向けと新規事業の求人を除く)。

求人必須の経験想定年収例
インサイドセールス(SMB領域)無形商材の法人向け新規営業3年以上、インサイドセールス1年以上、営業組織のマネジメント1年以上のいずれか467万6,000円〜700万円
インサイドセールス(エンタープライズ領域)無形商材の法人向け新規営業2年以上469万円〜700万円
フィールドセールス無形商材の法人向け新規営業3年以上588万円〜1,050万円
エンタープライズセールス(業界未経験可)法人向け無形商材の新規営業3年以上と、営業成績上位に入り続けている、または複数回の表彰588万円〜1,050万円
エンタープライズ事業本部セールスIT領域の大手企業への新規営業、中長期の商談、ナショナルクライアントへの提案と受注(年数の記載なし)840万円〜1,400万円
カスタマーサクセス(SMB領域)カスタマーサクセス、IT・SaaS業界での営業、SEとしてのシステム導入・顧客折衝のいずれか2年以上469万円〜1,050万円
カスタマーサクセス(エンタープライズ領域)SaaS企業のカスタマーサクセス、導入コンサルティング、コンサルティング営業のいずれか(目安3年以上)467万6,000円〜1,050万円
カスタマーセールス(既存顧客向け)無形商材の法人営業3年以上588万円〜1,050万円
カスタマーインサイドセールス(既存顧客向け)法人向け新規営業3年以上469万円〜700万円

インサイドセールス

担当する企業が大きいエンタープライズ領域のほうが、必須とされる新規営業の年数は短くなっています。新規営業が2年以上3年未満の人が応募できる求人は、エンタープライズ領域です。

SMB領域には、新規営業の代わりになる条件があります。インサイドセールスか営業組織のマネジメントを1年以上経験していれば、新規営業が3年に届かなくても応募できます。

フィールドセールス

IT/SaaS商材の営業経験と、複数の関係者や関係部署と合意形成をしてきた営業の経験は、フィールドセールスでは歓迎欄に入っています。新規営業の年数の代わりになる経験は、インサイドセールスのSMB領域と違って設けられていません。

フィールドセールスと同じ3年以上の営業経験で応募でき、提案する相手が既存顧客になる求人も2件あります。既存顧客に追加の提案をするカスタマーセールスとカスタマーインサイドセールスです。2件の違いは必須の営業経験の種類で、カスタマーセールスは新規営業に限らず法人営業を、カスタマーインサイドセールスは新規営業を求めています。

エンタープライズセールス

2件の求人で、応募者の経験の測り方が違います。業界未経験可と題した求人は、営業の年数に加えて、営業成績上位に入り続けているか複数回の表彰があることまで必須で、年数だけでは応募できません。

エンタープライズ事業本部セールスの求人では、年数ではなく大手企業を相手にした経験の中身で測ります。必須の欄に年数はなく、並んでいる項目は大手企業への新規営業やナショナルクライアントへの提案と受注の経験です。

カスタマーサクセス

カスタマーサクセスの2件とも、無形商材の法人向け新規営業の年数という項目はありません。SMB領域で必須として認められる営業の経験は、IT・SaaS業界のものに限られます。

エンタープライズ領域の求人は、年数が目安3年以上と書かれていて、必須の経験に入るコンサルティング営業には業界の指定がありません。

SaaS未経験でも応募できるのか

SaaS・ITの経験が必須ではない求人と必須の求人の一覧
株式会社SmartHR 採用サイトの募集要項をもとに作成

SaaSの営業経験がなくても応募できる求人はあります。インサイドセールスやフィールドセールスでは、SaaS商材やIT商材の営業経験は必須ではなく、歓迎の欄に入っています。

ただし、エンタープライズ事業本部セールスはIT領域での大手企業への新規営業が必須です。カスタマーサクセスのSMB領域も、営業職から応募するならIT・SaaS業界での経験に限られます。

業界未経験可と題したエンタープライズセールスは、金融業界や人材業界のトップセールス(都市銀行営業、人材紹介RAなど)を歓迎しています。同じ募集要項には、入社後1〜2ヶ月は座学研修・ロープレ・商談同席、半年〜1年を目安に独り立ちと書かれています。異業種から応募した人がどれだけ選考を通過しているかは、公開されていません。

第二新卒向けの求人も2件出ています。

求人必須の営業経験業界の指定
第二新卒向けインサイドセールス個人または法人営業が満2年以上不動産・金融・通信のいずれか
第二新卒向けフィールドセールス法人営業経験2年以上なし

第二新卒向けインサイドセールスは、年数だけでは条件を満たせません。営業目標を続けて達成しているか、MVP等の表彰経験があることも必須だからです。

入社後の働き方

残業時間、有給休暇の取得率、離職率、退職者数は、SmartHRが人的資本に関するデータ集で毎年公表しています。どれも全社の値で、営業職やカスタマーサクセス職だけを取り出した値ではありません。

指標2024年2025年
月平均残業時間15.0時間16.6時間
有給休暇の平均取得率60.1%65.8%
離職率6.1%10.0%
1年間の退職者数85人156人

募集要項の月次給与には、みなし残業45時間分の手当が含まれています。公表されている月平均の残業は、それより少ない15.0〜16.6時間です。みなし分を超えた残業代は別に支給されます。

厚生労働省の令和6年雇用動向調査では、情報通信業の離職率は10.2%でした。算出方法は同じとは限りませんが、同じ年のSmartHRの6.1%はこれを下回ります。ただし、翌年は10.0%に上がりました。上がった理由は、データ集に書かれていません。

データ集に出てこない勤務条件は、募集要項にあります。勤務はフレックスタイム制で、コアタイムはありません。営業やカスタマーサクセスの求人では、リモートワークはできますが、全日リモートにはできません。所属組織からオフィスへの出社や顧客訪問を指示されることもあります。

試用期間は3ヶ月です。そこからさらに3〜6ヶ月を目安に延長される場合があります。

SMB領域のインサイドセールスの求人には、入社1ヶ月目は原則出社で、オンボーディング担当がマンツーマンで付くと書かれています。既存顧客向けのカスタマーインサイドセールスの求人は、求める人物像の欄で、きめ細かい教育体制がある環境ではないと明記しています。入社後の立ち上がりの支援は求人ごとに違います。応募する求人の募集要項で確かめてください。

選考の流れ

SmartHRの中途採用の選考の流れ(書類選考、面接、リファレンスチェック、オファー面談)
株式会社SmartHR 採用サイト「よくあるご質問」をもとに作成

SmartHR公式採用サイトのよくあるご質問によると、書類選考からオファー面談までの期間は約1ヶ月です。入社を急ぐ場合は日程調整のときに相談できます。

応募するポジションに迷う場合は、カジュアル面談から始められます。複数ポジションへの同時応募は、応募ページの補足欄に併願したいポジション名を書けばできます。書類が複数通っても、面接は原則ひとつのポジションで進みます。

応募後の工程は次の4つです。

  • 書類選考
  • 面接
  • リファレンスチェック
  • オファー面談

面接の回数は、公式の案内では最終面接を含めて2〜4回程度です。求人ごとの回数は募集要項に書かれていて、カスタマーインサイドセールスは1〜2回で、公式の案内より少ない場合があります。

職種募集要項に書かれた面接回数
インサイドセールス、カスタマーサクセス2〜3回
フィールドセールス(中途向け)3回
カスタマーインサイドセールス1〜2回

実技テストや、途中で社員とカジュアルに話す機会が加わることもあります。面接や面談は基本的にオンラインです。

ただし、中途向けのフィールドセールスは1次と2次がオンラインで、最終面接は対面になる場合があります。

公式の案内では、リファレンスチェックは必須ですが、一部の募集要項には、想定する役割に応じて実施すると書かれています。

この工程では、現職か前職で仕事の関わりがあった人がアンケート形式で答えます。回答はオンラインで完結し、SmartHRから回答者に直接連絡することはありません。回答を頼む相手の内訳などが不安な場合は、概要資料を事前に共有してもらえます。

オファーを出すかどうかは、最終面接とリファレンスチェックの結果を合わせて決まります。

面接で落ちやすい答え方

面接で落ちやすい4つの答え方と、それぞれの直し方

実力があるのに、面接での受け答えの行き違いで不合格になる応募者がいます。SmartHRでエンタープライズ領域のインサイドセールスとカスタマーサクセスを統括する本部長が、過去の面接の議事録を見直し、行き違いが起きやすい答え方を公開しています。ほかの部署の面接でも同じ点を見られるかは、確認できていません。

結論の前に背景を長く話す

面接官の一言の質問に、5分以上かけて答えると回答の焦点がぼやけます。説明が多すぎて質問の中心からずれる回答は、不合格になりやすい回答の1つです。背景を丁寧に説明しようとするうちに結論に届かなくなると、営業職として顧客のリテラシーに合わせて要約する力が足りないのではと面接官は懸念します。

目安は、まず20秒で結論を伝え、そのあとに背景を話す順番です。足りない情報は、面接官が深掘りの質問で補います。面接官は、プレゼンの出来より、受け答えの中で考えがどう進むかに注目します。

教科書的な言葉でまとめる

ほかの人より成果を出せた理由を聞かれて、中期経営計画を読み込んで事前準備を徹底した、仮説を持ってアプローチした、SPIN話法を使った、と並べる回答は教科書どおりに聞こえます。

その成果が本人だからできたことなのか、どこまで自分で経験したことなのかを、面接官は疑います。成果が出ていても、この疑いが消えなければ不合格になりやすくなります。面接で聞きたい内容は、現場で試行錯誤して見つけた本人だけの発見です。

評価された回答の1つで、応募者は単純な行動を言い切りました。毎日1時間、自分の商談の録音を聞くことを現職で2年間続けた、という内容です。面接官が深掘りの質問を重ねても、そのときの出来事がすぐに返ってきました。

この回答をした応募者は入社し、数年たった今も活躍しています。

成果の理由を根性論で済ませる

とにかく頑張ったという説明だけでは、ほかの環境でも同じ成果を出せるかを面接官が判断できません。成功と失敗の要因を分けて、何が成果に結びつき、何が結びつかなかったかを別々に説明すると、面接官は入社後も活躍できると判断しやすくなります。

要因を分けて説明するよう掘り下げられると、想定していない質問で答えに詰まることがあります。答えに詰まったら、そのまま口に出し、その場で考えて言い直してよい、というのが公開された内容です。

失敗談をアピールに変える

一番失敗したプロジェクトは何で、そこで何が起きたかを聞かれることがあります。これに、以前の発注でトラブルがあり自社への印象が悪かった顧客に通い続けて受注した、と答えると挽回の話になります。失敗を聞かれたのにアピールになる話をしてしまう答えは、不合格の理由として挙がっています。

失敗をどう定義し、そのときどう振る舞い、何を学んだかを、面接官は知ろうとしています。自分の弱さや課題をどう補ってきたかを話せる応募者は、信頼を得やすくなります。

ここまでの4点は、面接の前の準備にも使えます。成果の出たエピソードを書き出し、結論を先に短く言えるか、自分だけがやっていた行動が入っているか、成功と失敗の要因を分けられているか、失敗で何が起きて何を学んだかを話せるかを見直してください。

よくある質問

30代からでも転職できますか?

確認した営業とカスタマーサクセスの募集要項11件の応募資格に、年齢の条件は書かれていません。

SmartHRで最も多い年代は30代で、従業員数は30代が974人、20代以下が265人、40代以上が258人です。平均年齢は34.4歳、マネージャーの最年少は30歳です。

年収はどれくらいですか?

平均年間給与は2025年が772万2,000円で、2024年の745万円から上がっています。エンジニアなど全職種を含む全社の平均で、職種ごとの想定年収例は、応募条件の表のとおり467万6,000円〜1,400万円の幅があります。

この平均は成果給を含む課税支給額をもとにした金額です。募集要項の想定年収も月次給与の12か月分に成果給を足した額で、成果給は全社の業績・個人の評価・等級で変わるため、人によって差が出ます。

不採用になっても再応募できますか?

はい、過去に不採用になった人からの再応募も受け付けていて、再応募までの期間の指定はありません。

以前は募集がなかったポジションが新設されたり、同じポジションでも求めるスキルの条件が変わったりすることがあります。

▶ SmartHR公式採用サイトの募集職種

まとめ

SmartHRの営業やカスタマーサクセスに応募できるかは、自分の経験の年数と扱ってきた商材を、応募する職種と領域の必須条件と見比べて判断します。必須の欄には、年数のほかに、営業の相手が新規か既存か、商材が無形か、経験がIT・SaaS業界のものか、成績や表彰の実績があるかが書かれています。

SmartHRの公式採用サイトの募集職種から、自分の経験が必須条件に届く求人を探し、その募集要項を開いてみてください。

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